【書評】「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方(松本利明著)を読んで
【書籍名】「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方
【著者】松本利明
【出版社】KADOKAWA
【初版出版日】2019年4月27日
【ページ数】約270ページ
1章 「日本の転職」の前提が全て変わってしまった
- 「○○でありがとう」があなたの持ち味。
- キャリア「アップ」ばかり目指すのではなく、横にスライドでOK。ライバルが少ない「アウェイ」にスライドし、活躍する。
- 「やりたいこと」よりも「向いていること」を見つけるのが1番
- 向いているフェーズで頑張る。「導入期」、「成長期」、「安定期」、「衰退期・再展開期」と、企業の成長過程はよく4つに分解されますが、その4つのうちのどれに1番相性が良いか、個人の向き不向きがあるので、それをよく理解した上で働く場所を決めるべき。
2章 自分軸にあった市場を見極める
前章の最後のトピックの続きです。
各フェーズで活躍しやすい人物とは?
①導入期:新しいことを考える人材タイプ
②成長期:走りながら、今のビジネスを太くする人材タイプ
海外で展開する人材タイプ
③安定期:ルールや仕組みに沿って今のビジネスを太くする人材タイプ
④衰退:再展開期:最適化する人材タイプ
⑤横の「のりしろ」:策士の人材タイプ
・業界内でオリジナルな人材になる方法
→王道×1番弱い職種
(例)IT業界でエンジニアとして1人前になったあと、IT業界のことを分かっている人事担当として活躍。
(IT業界は、慢性的な人材不足という背景があるので、そのような人材は重宝される。)
3章 自分軸で売れるキャラを確立する
- 普段、自分はどんなことで「ありがとう」と言われているか
- 資質を洗い出す。(フォースサイドもダークサイドも洗い出す)
- 自分の苦手なことに、「いい意味で」を付け足してみると、見えてくるものがある
- 自分の価値を表現するのは、漠然としたものではなく、「数字」や「名詞」を入れる
- 今現在の価値観が、親に植え付けられたものではないか、よく考える
4章 自分軸で市場価値をつくれるようになる
- 人が1番気にすることは自分にとって「得をするか、損をするか」
- 自分の資質は、過去、現在、未来でまとめる
- 当たり前なところでは差がつかないので、それ以外のところで何が表現出来るか
5章 自分軸で強くなる――転職しない時にやり続けること
- 「ポータブルスキル」を身につける
→資質や特定の業種・職種・時代背景にとらわれない能力
- 最速で身につける方法
→尊敬する人の「モノマネ」をする
- 目標設定は「タニモク」で行う
→目標設定は「他人」に立ててもらう。
【メリット】
①自分の発想にない選択肢を得られる
②自分の考えに強烈な後押しを貰える
③他人の計画を立てる面白さ
6章 永久保存版 自分軸で活躍する判断基準を身に付ける
- 「アルムナイ」が無い企業は要注意
→アルムナイとは、卒業生や同窓生のコミュニティのこと。
退職後の関係が良好でない(喧嘩別れなど)可能性がある。
- 「仲間」を強調する会社には要注意
→仲間を大事にしない会社なんてない。
そこしかアピールポイントが無いというのは微妙
- タイミングを見切る
→ズルズルとできるところまでやろうとならないように
- 自分の人生の舵を切るのは自分であることを忘れないように
まとめ
本書の「はじめに」で記載されていた、
「誰もが今のまま、この会社にいて良いのか、モヤモヤしながら行きている」
その理由は、
「今の時代は、働くことに関して選択肢が多すぎるから選べない」
というのが、人間心理の核心を付いているような気がして興味を惹かれました。
そして、読み進めていく中で色々と学びのある1冊でした。