【書評】進化する勉強法(竹内龍人著)を読んで
【書籍名】進化する勉強法
【著者】竹内龍人
【出版社】誠文堂新光社
【初版出版日】2019年2月19日
【ページ数】約240ページ
著書紹介
著者は心理学を研究されている大学教授の方。
本書はDaiGoさんが推薦するだけあって、DaiGoさんの論調と非常に似ています。学術的根拠に基づいて効果のある勉強法が紹介されています。
第1章 勉強法の基本
- 何か新しいことを始めると、大人であっても脳は変化する
- 成績が良いかどうかは、IQではなく自己コントロール能力と相関がある
- 子供を褒めるときは、「能力」を褒めるのではなく、「頑張り」を褒める →能力を褒めると、その評判を崩したく無いという心理が働き、難しいことにチャレンジしなくなる傾向がある。
- 2020年度から小学校においてプログラミング教育が導入される
- 勉強等を先延ばしする「セルフハンディキャッピング」は、失敗したときの言い訳として、自分は頭が悪いからではなく、今回は○○だったからと言えるようにする心理が働いているために起こる
- マルチタスクで勉強(SNSしながら勉強等)すると、集中する能力が落ちていってしまう
第2章 実践的な勉強法 テクニック編
- すぐに復習する「集中学習」ではなく、一定の時間を空けて復習をする「分散学習」のほうが効果的。ただし、勉強した内容をまだしっかり理解出来ていないときは集中学習したほうが効果が上がることもある。
- 復習の方法において最も効果が高いのがテスト形式で復習する方法
- 勉強法や場所等をランダムに変えていく「バラバラ学習」の方が、順番に規則正しく学習するよりも効果が高い
- 手で書きながら、声に出して読む勉強法は効果が高い
- ひとまとまりの学習の中において、最初と最後に学習したものの記憶の定着率が高い
第3章 実践的な勉強法 メンタル編
- プレッシャーがかかると上手くいかなくなるのは、「ワーキングメモリ」が上手く働かなくなるから
- 不安を感じたら、紙に書き出すことで緩和出来る
- 先延ばしは、あえてしているのならば成績は落ちないが、ストレスも強くかかってくるので多用しないほうが良い
- ぶっ続けで勉強するよりも、睡眠を挟むほうが学習効率が良い
- 休憩時間はリラックスするように努めたほうが学習の定着率が良い
まとめ
この本の要点を一言で言うと、「分散学習」と「テスト形式での復習」が効果が高いというところだと思います。
その他では、プレッシャーがかかるとワーキングメモリが上手く働かなくなるというところなんかは、実体験とも一致していて、言われてみれば確かになぁと、うなずきながら読んでいました。
学術的根拠に基づいて記載されているので、時には直感的にはこちらの方法の方が効果が高いだろうなという「思い込み」を否定してくれているので、非常に勉強になりました。